2.社内DXのイメージ

デジタル・トランスフォーメーションという言葉がビジネスで一般的に使われるようになって、かなりの時間が経ちました。しかし、これを正しく理解し、実際に使いこなしている会社はどれほどあるでしょうか。単に「電子データ化」しただけで、DXを推進していると誤解している企業も少なくないのではないでしょうか。

総務省のDX定義(総務省「情報通信白書(令和3年)」より)

どれだけデータを作成しても、戦略がなければ、それは使い道のないデータの山にすぎません。戦略的であるためには、まず目的が明確であることが重要です。そして、その目的を達成するための定量的な目標値を設定し、その目標を達成するための「課題」を明らかにすることが、DXのポイントです。

DXには基本的に3つのステップがあります。

1つ目は「データの蓄積」

データがなければ、そもそもデジタル・トランスフォーメーションは成り立ちませんので、DXを推進するにあたり、きっちりと電子データとして記録を残していくことが必要です。

2つ目は「集約」と「分析」

ここでは、BIシステムや経営管理システムなどが活躍します。蓄積されたデータを様々な視点で集計し、分析していきます。ここまでできれば「DXが完成した」と思いがちですが、これだけではDXは完結しません。

3つ目は「活用」

この「活用」がDXでももっとも重要であると考えられます。いくらきれいに蓄積・分析された情報を持っていても「活用」できなければ意味がありません。単にデータが「見えただけ」では、経営を改善することはできないのです。

このコラムでは、商材としてのDXではなく、自社内、特に経営管理分野におけるDXについて、これら3つのプロセスを簡単に説明していきたいと思います。

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